8.11.2013

10シリーズ/Session 8, 9 & 10

いよいよ、ここからの残り三つのセッションは、10シリーズ最後のパートである「統合」と呼ばれるセッションです。ということで Session 8から10までは、まとめて説明をさせて頂きますね。

「統合」と一口に言っても、ロルフィング®の場合は色々な捉え方があります。一番シンプルな表現としては、「構造と機能の一致」とか「構造と機能の一体化」といったニュアンスでクライアントの皆様に説明させて頂くこと多いですね。

この三つのセッションでは、これまでのセッションで自由度を増した構造に、さらに本来の機能を十分発揮出来るようにコーディネートしていきます。
これまでのセッションで見た目は凄く良くなっていると思うので、残りは「その見た目に見合うように、もっと纏まり良く動けるようにしましょうね!」というのが、この8から10までのセッションかな。正直、この辺りの説明は未だに少し難しいですね。まぁ最後は、クライアントさんの思うまま、感じるままに…(笑)。

それから、私的には、この残りの三つが一番楽しいセッションですね。7までで構造上の大枠的作業が終わり、且つ残りのセッションではレシピ自体に大きな括りが無いので、かなりフリースタイル。クライアントさんの状態に沿って『ここがロルファーのセンスの見せ所!』といった感じで、セッションに臨めるのが楽しいんですよ(笑)。また、そういった部分が、ロルフィング®が「芸術的ボディワーク」と呼ばれる所以でしょうね。


では、この残りの三つのセッションの説明をば。
Session 8に入る前には、必ず、上半身または下半身のどちらを先におこなうかテストをします。このテストの方法は何種類か有りますが、SEIICHI NAKAMURA ROLFING®では、その中でも一番確実な【Ilium Test】という方法でおこなっています。具体的には、左右どちらが構造的に劣っているかを見極め、劣って見える方の腸骨から第12肋骨のエリアにワークをします。この部分は下半身と見做すので、下半身をワークしたことによって上半身にどのような影響が出たかを見て判断をします。このテストの結果、8で下半身を先におこなうことになれば、Session 9では上半身に働きかけセッションを進めていきます。

そして、最後のSession 10で全身に働きかけて終了です。最後のセッション、10回の中で一番気持ち良いかな。最後ももちろん重要なセッションなので起きてて欲しいのですが、気持ち良くて寝ちゃう人続出です(笑)。

ということで、もっと綴りたいことは沢山有りますが、これで10シリーズの説明はおしまいです。あまりに簡単すぎて参考にならなかったかもですね〜(苦笑)。結局のところロルフィングは体験した人にしか分からないので、あまり知識を詰め込んで頭でっかちの様な状態になって欲しくないな〜という気持ちも有り、このような簡単な説明の仕方にしました。難しく説明しろと言われたらどれだけでも難しくするんですけど、それだと受け売り的な感じなってしまう可能性もありますし、個性を売りにする私としましては、それはちょっと…と云った感じなので(笑)。
とりあえず、このブログを見てロルフィング®の存在を知って頂けたり、少しでも興味を持って頂けたのなら幸いですし、セッションにお越し頂ければとても嬉しいです。
どうもありがとうございました。m(_ _)m

8.01.2013

10シリーズ/Session 7

さてと、Session 7まで来ました。深層筋膜の最後のセッション、チャクラ開きのセッション
Part 2ですね〜。

このセッションでは、主に鎖骨から上の部分、前頸筋膜、後頭下筋膜、頸部から頭部・顔面の筋膜など、そして、口内・鼻腔にも働きかけていきます。テーマとしては「頭部を身体の中心に乗せ、サポートされるようにする」という感じですね。


ということで、このセッションは内容も含めてかなり重要なセッション。これ、しっかり出来ないとSession 6までに行ってきたことが台無しになってしまいます。簡単に説明すると、胴体に頭を乗っけるという作業をする訳ですが、そのために口内への働きかけ(マウスワーク)が必要となってきます。何故、口内に働きかけるのか? これは頭の前後のバランスを取るために行います。口の中、上顎と下顎に働きかけることによって顎と頸部の緊張を取り除き、身体の中心に頭部がきちんとバランスを保てるようにするために、マウスワークを行うのです。


上の画像は、このセッションに入る前にエメット先生がボードに描いて説明してくれた、頭頂から身体を見たイメージ図。胴体を二つのシリンダーと見立てて、両外側に腕、胴の間の小さな円が脊柱、真ん中の楕円が頭部です。
上はマウスワークをする前。頭部が脊柱より前にでているため、それに伴い中心軸が身体の前面に位置。下はマウスワーク後。口内に働きかけることによって頭部が脊柱の位置まで戻り、肩も開いて中心軸も胴体のほぼ中央に移動します。
ということで 「Session 7は、この図をイメージしてワークしてちょ!」とエメット先生は申しておりました。

そして、鼻腔への働きかけ(ノーズワーク)へと続くのですが、その前に重要なことを。
通常、統合のセッションは8からというのが定説ですが、じつは、このSession 7のマウスワークの途中、ある部分をワークした瞬間から統合のセッションへと切り替わります。従って、その後に続くノーズワークは統合のセッションの範疇と見做すので、鼻の小さい子どもなど指が入らない場合を除き、基本的には必ず行います。日本だと「してもしなくても、どちらでも良いですよ〜」なんて言うロルファーもいるようですが、このワークをカットするとSession 7の目的を達成出来ません。

なぜノーズワークをするのか? 前回のSession 6では副交感神経の下の末端(不対神経節)がある仙骨の位置(第1チャクラ)に働きかけました。
では、上の末端はどこにあるのか? これは、だいたい眉間の中心。ヨガで云うところの「第3の目」があると言われる場所。ここが第6チャクラであり副交感神経の上の末端(不対神経節)があるところ。で、ここに働きかけるためには、鼻腔に指を入れて刺激する以外に方法が無いのですよ。指入れないと第6チャクラが開きませ〜ん(笑)。
副交感神経は脊柱を通って上下の末端が繋がっているので、必ず両方働きかけないと後々スムーズに統合して行かない可能性が。なので、ノーズワークは必ずやらないとダメダメね。まぁ、これやらなかったらロルフィング®じゃないし、出来なかったらロルファーじゃないよ(笑)。

では最後に、マウスワークとノーズワークをする恩師エメットの画像をば。




【関連する筋肉など 】
僧帽筋、肩甲挙筋、小胸筋など肩・胸周辺
胸鎖乳突筋、斜角筋など頸部周辺
咬筋、側頭筋、頬筋など頭部の筋肉群
外側翼突起